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掘った記憶

界を目指すのに必要な

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界を目指すのに必要な


お台場から戻った後の夏休み最後の数日間、むくは突然何かに取り付かれたように、劇団や芸能スクールのパンフレットを次々取り寄せ始めた。

そして携帯で自分の写真を沢山撮影し、それらのオーディションに応募した雪纖瘦

むくがどうして急にそういう事をし始めたのかは全くわからなかったが、以前から芸能界にとても関心を持っていたことは確かで、それはかもめも知っていた。
またお笑いも好きで、お笑い芸人になりたいという思いも多少は持っていた環保袋

鬱病が多少良くなってきて元気が出て、暇つぶしでやっているだけならかもめは気にしなかった。しかしむくが妙に取り付かれたようになっているので、かもめはほっておけなくなり、心配になってむくに聞いた。

「なんで急に劇団へ応募しようと思ったの、本気なの?でも今通ってる中学は芸能活動禁止だから、公立へ転校しないと無理だよ。それより、劇団に通うにはいったいどのくらいお金が掛かるか知ってるの?多分私立中学の学費と同じぐらいかそれ以上だよ牛熊證風險

むくは一つのことに拘り始めるとそれ以外考えられなくなり、他の事が全く手に着かない性質だ。その上中学の問題もあるので、かもめは知らん顔していられなかった。

「劇団が高いのは知ってるよ。でもどうせ受かるわけないから、心配しなくても大丈夫だよ」
むくは気軽に言ったが、むくの性格を考えるとやはりかもめは気になり、あれこれ考えて気を揉んだ。

しかし劇団の費用のことは、いくら考えても現状では捻出が難しそうだった。

なぜならむくの学費やカウンセリング代、住宅ローン、そして賃貸の賃料まで毎月支払っていたからだ。

だが、もしむくが公立中学へ転校して、学費や賃料等を支払わなくて済むようになれば、劇団へ通う費用を捻出するのは不可能ではないかもしれない、とかもめは思った。

(できれば気が変わって諦めてくれればいい。でもむくが、これから本気で芸能界を目指そうと考えているのなら、その道へ進むことを視野に入れて応援していこう!)
かもめはそこまで考えた。しかし一方では、むくが芸能界に関心があるといっても漠然としているし、あまり現実的でない気がした。

何しろ、芸能界を目指すのに必要な歌やダンスのレッスンなど、それまで全く受けたことがなかったからだ。また歌を歌ったり学校での体育の授業のダンスは、お世辞にも上手とは言えなかったからだ。

かもめの心配をよそに、むくが応募していた劇団の一次審査は全て合格し、二次審査の案内が次々届けられた。

一次審査は殆ど形式的なもので、大抵は合格するのかもしれなかったが、そのことによって、芸能界へ馳せるむくの夢が一層膨らんだことは事実だった。

学校を休学中でた時間だけはっぷりあったむくは、次には片っ端から、二次審査に応募した。

しかしオーディションは昼間のことが多く、いつも夜更かしているむくが間に合うわけはなく、結局むくは審査の当日、いつもすっぽかしていた。

「約束しても行かないなら、相手にも悪いし時間の無駄だから、応募するのはもう止めなさい!それにもし本当に受けたいと思った時に、受けられる劇団がなくなるよ」
かもめはむくに行ったが、馬耳東風だった。
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